みなさんは新しい家具を選ぶとき、どのような基準で選びますか?

デザインやサイズなど選ぶ基準はたくさんありますが、実際どんなものを選ぶべきなのか分からないという人も多いのではないでしょうか。

特に毎日座るチェアは、選び方次第でその後の生活のしやすさが左右されるためきちんと考えて選びたいところ。

 今回は、日頃より家具の提案を行っている筆者が、上手なチェアの選び方についてお話します。

自分に合ったチェア選びの参考にしてみてください。

|使用シーンで選ぶ

■リビング

くつろぎの空間として使うリビングには、ゆったりと座れるパーソナルチェアがおすすめ。

リビングにはソファを置くことが多いかと思いますが、ソファの横にパーソナルチェアを置くことで、気分に合わせてくつろぐ場所を変えることができます。

パーソナルチェアは、ソファのようにクッション性が高いものもあれば、リクライニング機能がついているもの、ロッキングタイプと様々です。長時間座ることが想定されますので、クッション性の高いものや、リクライニングタイプを選ぶと、くつろぎの時間を快適に過ごすことができますよ。

■ダイニング

主に食事をするためのダイニングには、姿勢をきちんと保ちながら座れるようなチェアがおすすめ。

食事の時の姿勢は、上半身がきちんと起き上がっていることが理想です。 座面が深すぎると、背もたれとの距離が空きすぎてしまい姿勢崩れに繋がるため注意が必要です。

立ったり座ったりという動作も想定されますので、重さやデザインは自分が動かしやすいものを選ぶようにしましょう。

また、テーブルとの高さ関係も重要です。チェアが低すぎると、テーブルとの距離が遠いために腕があがってしまい、食事がしにくい原因に。

逆にチェアが高すぎてテーブルとの距離が近いと、足を組む際にテーブルに太ももがぶつかってしまい、不快感が増す原因になってしまいます。

■デスクワーク

作業のためのチェアは、長時間無理のない姿勢で座れることが重要です。

体勢によって座面の高さを変えられるものや、背にもたれても姿勢が崩れないような、フレームがしっかりしたものを選ぶようにしましょう。  

長時間座ることが想定されますので、硬すぎる座面は避けたいところ。

ソファタイプのようなクッション性が高すぎるチェアも、体を支えることができないため疲れの原因になってしまいます。

また、作業用のチェアには座面の素材も重要。レザーやベロアのように通気性が低い素材を使ったものは、季節によっては蒸れてしまう可能性があります。湿気がこもりにくいメッシュタイプがおすすめです。


|高さについて

テーブルとチェアの高さ関係も重要です。

テーブルの高さと、チェアの座面の高さの差を「差尺」といいます。

体格によって多少異なりますが、テーブルとチェアの最適な差尺は、28cm~32cm程度と言われています。

平均的なダイニングテーブルの高さである70cmを目安とすると、チェアの座面の高さは、38cm~42cmが良いということになります。 

自分にあった最適な高さは、座った時にかかとが自然と床につく高さが目安です。

座面が高すぎてかかとが浮いてしまうと、体に負担がかかり座りにくくなってしまいますし、低すぎると膝が浮いてしまって不快な感じがします。

座面の高さをオーダーできるチェアもありますので、体格に合わせたサイズを選ぶようにしましょう。


|背もたれについて

■ロータイプ

ロータイプ 背もたれの高さによってお部屋の印象も大きく変わります。

背もたれが低いロータイプのチェアを選べば、視界を遮るものがないため広くて開放感の感じられるお部屋に。

ただし、背もたれが低すぎて座り心地が悪くなってしまうのは本末転倒。くつろぎのために使うチェアであれば、ある程度背もたれの高さがあるものを選ぶほうが良いでしょう。 

ダイニングでは食事をとるのみで、長時間座ることがないという人や、あまり背にもたれないという人はロータイプのチェアを選んでみてください。


■ミドルタイプ

ミドルタイプ 高すぎず低すぎない程度の背もたれは、しっかりと背もたれの役割を果たしながらも、お部屋に圧迫感を与えないという魅力があります。

ダイニングで食事をした後にテレビを観てくつろぎたい、ダイニングテーブルで勉強や仕事もしたいという人におすすめです。

 背中のデザインによって、寄り掛かった時の感じも変わります。

背を支えてくれるような湾曲したデザインや、背もたれにクッション性があるものを選べば、長時間もたれていても疲れずに快適に過ごすことができますよ。


■ハイタイプ

 ハイタイプ 背中をしっかりと支えてくれるようなハイタイプのチェアは、体をチェアに預けて座りたい人におすすめ。

長時間仕事をする場合に使うワーキングスペース用のチェアは、ある程度背中を真っすぐに支えてくれるようなハイタイプのチェアを選んでみましょう。

 また、リビングに置くようなくつろぎのためのパーソナルチェアでも、体を包み込んでくれるハイタイプのものを選べば、体をしっかりと預けてくつろぐことができます。

 背もたれが高いデザインのチェアは、置く場所によっては空間を遮るためお部屋に圧迫感を与える原因にもなります。お部屋のバランスを見て、配置する場所に注意するようにしましょう。



|座面の素材

[木製]

木製の座面は痛そうに感じる方もいるかもしれませんが、座面をおしりの形に彫り込んであるチェアを選べば、不快な感じもなく座ることができます。

飲み物などをこぼしてしまった際にも、サッと拭き取れるのが木製チェアの魅力。

木製チェアは優しさや温かみを感じさせてくれるアイテムですので、北欧インテリアやナチュラルインテリアを目指す人におすすめです。

また、木製の座面とアイアンの脚でデザインされたチェアは、ここ数年人気を集めているビンテージインテリアにもぴったり。 

ぜひ自分の目指すインテリアに合わせて選んでみてください。

[ファブリック]

ファブリックを使用したチェアの魅力は、なんといっても座り心地が良い点です。

素材や織り方によって様々な表情を楽しめるのも魅力の1つ。

自分の好きな肌触りのファブリックを選べば、チェアに座ることが楽しみになること間違いなしです。 

ファブリックの場合、カバーリングといって、座面にカバーを被せる作りになっているものも多くあります。

カバーリングタイプを選べば、汚れた時には取り外して洗濯することもできますよ。

季節に合わせたカバーをいくつか揃えておいて、衣替えするというのも楽しいですね。 

ファブリックは様々なカラーバリエーションを楽しむことができます。

お部屋のアクセントとして、ダイニングチェアに自分の好きなカラーを取り入れてみるのはいかがでしょうか。

[レザー]

レザーのチェアは、かっこいい大人の空間を演出するのにぴったりのアイテム。

ダンインテリアや、ビンテージインテリアがお好きな方におすすめしたい素材です。

本革のチェアは、乾燥を防ぐために定期的な保湿のメンテナンスが必要になりますので、メンテナンスキットも揃えるようにしましょう。 

人工皮革であれば、本革と同じような雰囲気を楽しめるだけでなく、メンテナンスフリーでコストも抑えられるという嬉しい魅力が。

飲み物をこぼしてしまっても染み込むことがないので、使い勝手も良いのですが、長時間座るシーンでは、汗で蒸れてしまうケースがあるので、シーンに合わせて選ぶようにしてみてください。


|アームの有無について

■アームチェア

アームチェアは、くつろぎのシーンで体を預ける時に役に立ちます。

アームの高さは、腕をおろしたときに自然にひじが乗る高さが最適。

高すぎるアームは使いにくさを感じたり、邪魔に感じたりする原因になってしまいます。

また、アームチェアはアームなしのチェアに比べて、横幅のスペースが必要となります。

ダイニングテーブルに対してチェアの横幅が収まるかどうか、事前に確認するようにしましょう

■アームレスチェア

アームレスチェアは、すっきりとした印象を与えてくれるため、お部屋を広くすっきり見せたい人におすすめです。

ダイニングシーンでは、アームがないほうが出入りしやすいというメリットも。

アームチェアに比べてスペースも取らないため、アパートなどの限られたダイニングスペースにはアームなしのチェアがおすすめですよ。


|まとめ

いかがでしたでしょうか。様々な角度から、チェアの選び方についてお話してきました。

チェアは使う人のライフスタイルや、お部屋の作り方によって選び方が変わります。

ぜひ自分にぴったりのチェアを見つけてみてください。

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